尼崎市で新築アパート投資を検討する際、再開発や新駅などの情報は、土地選びの将来性を考えるうえで気になる材料の一つです。
尼崎市では現在、法定の市街地再開発事業として実施中の地区はありません。一方で、阪神尼崎駅前の中央公園リニューアル、大物駅周辺の都市再生、2031年度末の開業を目標とする武庫川周辺阪急新駅など、人の流れや居住環境に影響し得る都市更新が複数進んでいます。
そこで本記事では、尼崎市の再開発・都市更新情報に加え、人口動態、交通、新築アパートの募集賃料、公示地価を確認しながら、土地を持っていない投資家が「土地+建物+諸費用」の総投資額で新築アパート投資を検討する際のポイントを整理します。
※人口・世帯数・人口動態・新駅計画は尼崎市公表資料をもとに作成。
情報確認日:2026年10月14日
尼崎市の再開発・都市更新を新築アパート投資でどう見るか
尼崎市では、これまでJR尼崎駅北地区、阪神尼崎駅東地区、塚口南地区、立花南地区など、駅周辺を中心に市街地再開発が行われてきました。
現在、法定の市街地再開発事業として実施中の地区はありませんが、駅前、公園、交通インフラなどを中心とした都市更新は各地で進んでいます。
新築アパート投資で重要なのは、「再開発があるかどうか」だけではありません。すでに完成した整備なのか、現在進行中なのか、数年先の計画なのかによって、土地選びへの反映方法は変わります。
将来の都市更新を期待材料として見る一方、土地購入時点では現在の交通利便性や募集賃料でも事業収支が成立するかを確認することが重要です。
阪神尼崎駅前|2025年に中央公園がリニューアル
阪神尼崎駅前では、2025年3月29日に中央公園がリニューアルオープンしました。
天然芝の芝生広場、木立の広場、デッキテラスなどが整備され、カフェや飲食店も開業しています。
これまで交通結節点として利用されてきた駅前に、滞在や交流の機能を加える取り組みです。
阪神尼崎駅から大阪梅田方面へ短時間でアクセスできる点は、将来計画ではなく現在すでに利用できる住宅立地としての強みです。
土地を検討する際の見方
駅前整備だけで判断するのではなく、駅徒歩、周辺の新築・築浅アパート、土地価格、用途地域、建築可能戸数を組み合わせて確認します。
大物駅周辺|2026~2030年度も都市再生が続く
小田南公園を中心にまちづくりが進行
阪神大物駅周辺では、小田南公園が2025年3月に「ゼロカーボンベースボールパーク」として全面リニューアルしました。
阪神タイガースファームの本拠地となるスタジアムや練習施設などが整備され、交流人口の増加や南部地域の活性化につなげる取り組みが進められています。
さらに尼崎市は、2026年度から2030年度を計画期間とする「都市再生整備計画(阪神大物駅周辺地区・第2期)」を策定しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計画期間 | 2026年度~2030年度 |
| 対象地区 | 阪神大物駅周辺地区 |
| 方向性 | 既存都市公園を中心としたウォーカブル空間の形成 |
| 目標 | 交流人口の増加、にぎわい創出、南部地域の活性化 |
2026年には大物公園隣接地で、飲食・物販施設や駐車場、公園施設を一体的に整備する事業者募集も始まっています。
大物駅周辺は、2025年の施設完成で整備が終わったエリアではなく、今後も公園・緑地を中心に更新が続くエリアとして確認しておきたいところです。
武庫川周辺阪急新駅|2031年度末の開業を目標
中長期の都市更新として注目したいのが、阪急神戸線の武庫之荘駅~西宮北口駅間に計画されている「(仮称)武庫川周辺阪急新駅」です。
尼崎市・西宮市・阪急電鉄は2025年4月4日に基本協定を締結し、2031年度末を開業目標として事業に着手しています。
| 項目 | 計画内容 |
|---|---|
| 設置場所 | 阪急神戸線 武庫之荘駅~西宮北口駅間の武庫川橋梁上 |
| 武庫之荘駅から | 約1.6km |
| 西宮北口駅から | 約1.7km |
| 整備費 | 約86億円 |
| 費用負担 | 尼崎市・西宮市・阪急電鉄がそれぞれ1/3 |
| 開業目標 | 2031年度末 |
新駅は中長期のプラス材料になり得ますが、開業までは期間があります。土地取得時は現在の賃貸需要や交通条件でも収支が成立するかを確認し、新駅開業は将来の上振れ要素として捉える考え方が重要です。
尼崎市の賃貸需要|人口動態と大阪へのアクセスを確認
2025年は3,335人の転入超過
尼崎市の人口は2026年10月1日時点で457,790人、世帯数は232,097世帯です。
2025年は転入者が転出者を3,335人上回り、4年連続の社会増となりました。
人口全体だけでなく、市外から実際に人が流入しているかどうかは、賃貸住宅の需要を考える際の一つの参考になります。
ただし、尼崎市内でもJR・阪神・阪急で生活圏や土地価格、賃貸条件は異なります。市全体の人口動態だけではなく、候補地ごとの駅勢圏で確認する必要があります。
大阪への通勤圏としての立地
尼崎市は大阪市に隣接し、JR・阪神・阪急の3路線が利用できます。
JR尼崎駅から大阪駅までは新快速で約5分、阪神尼崎駅から大阪梅田方面へも短時間でアクセスできます。
尼崎市の新築アパート投資では、市内居住者だけではなく、大阪方面へ通勤・通学する入居者も想定した立地選定が重要になります。
尼崎市の新築アパートの募集賃料を確認
土地から新築アパートを計画する際は、市全体の平均家賃だけではなく、実際に競合する新築・築浅物件の募集条件を見ることが重要です。
尼崎市内で現在募集されている新築アパートを見ると、同じ1LDKでも、駅、徒歩分数、専有面積によって募集賃料に差があります。
| エリア | 最寄駅 | 駅徒歩 | 間取り | 専有面積 | 募集賃料 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東園田町4丁目 | 阪急 園田駅 | 徒歩7分 | 1LDK | 31.38㎡ | 7.2万円 |
| 西立花町4丁目 | JR 立花駅 | 徒歩12分 | 1LDK | 30.13㎡ | 7.3万円 |
| 道意町2丁目 | 阪神 尼崎センタープール前駅 | 徒歩7分 | 1LDK | 28.39㎡ | 8.3万円 |
| 神崎町 | 阪急 園田駅 | 徒歩21分 | 1LDK | 40.53㎡ | 9.5万円 |
| 長洲中通3丁目 | 阪神 大物駅 | 徒歩12分 | 1LDK | 41.85㎡ | 10.25~10.45万円 |
※2026年10月14日時点で確認できるSUUMO掲載中の新築賃貸アパートから抜粋。管理費・共益費を除く募集賃料。募集条件は変更・募集終了となる場合があります。
同じ1LDKでも賃料は一律ではない
上記の募集事例を見ると、30㎡前後では7万円台~8万円台、40㎡前後では9万円台~10万円台の募集例が確認できます。
ただし、専有面積だけで賃料が決まるわけではありません。駅徒歩、路線、階数、設備、ペット可否などによっても募集条件は変わります。
そのため、尼崎市で土地を検討する際に「1LDKなら○万円」と市全体で一律に設定するのではなく、候補地と同じ駅勢圏・徒歩帯・専有面積の新築・築浅アパートを比較して想定賃料を設定することが重要です。
土地の形状や法規制によって30㎡を何戸取れるのか、40㎡を何戸取れるのかは異なります。土地を購入する前に建築可能な戸数・専有面積を確認し、その間取りで現実的にいくらの募集賃料を設定できるかまで検証します。
公示地価から土地取得コストを見る
新築アパート投資では、賃貸需要だけでなく、その需要を取り込むための土地をいくらで取得できるかも重要です。
2026年地価公示を見ると、同じ尼崎市の住宅地でも価格には大きな差があります。
| 標準地 | 2026年公示地価 |
|---|---|
| 武庫之荘2丁目20-4 | 365,000円/㎡ |
| 南武庫之荘4丁目7-11 | 293,000円/㎡ |
| 大物町1丁目7-16 | 171,000円/㎡ |
| 南塚口町3丁目9-23 | 415,000円/㎡ |
※国土交通省「令和8年地価公示」。標準地の価格であり、実際の土地売買価格を示すものではありません。
土地価格が高いエリアでも、それに見合う賃料と戸数が確保できれば事業が成立する可能性があります。
一方、土地が安くても建築できる戸数が少ない、あるいは十分な賃料を設定できない場合には、収益性が高くなるとは限りません。
武庫之荘の公示地価は上昇傾向
武庫之荘2丁目20-4の標準地は、2017年の326,000円/㎡から、2026年には365,000円/㎡となっています。
2017
326,000
2018
329,000
2019
332,000
2020
336,000
2021
337,000
2022
339,000
2023
343,000
2024
348,000
2025
356,000
2026
365,000
ただし、この地価上昇を武庫川周辺阪急新駅の効果だけで説明することはできません。新駅事業への着手は2025年であり、それ以前から価格は上昇しています。
新築アパート投資では地価上昇そのものをプラス材料とするのではなく、土地取得費の上昇に対して、どの程度の賃料と戸数が確保できるかを見る必要があります。
同じ5,000万円の土地でも、6戸しか建てられない土地と9戸建てられる土地では、1戸当たりの土地負担が変わります。土地購入前に建築可能なボリュームを確認することが重要です。
インテグラルの施工事例|土地と建物を一体で考える
新築アパート投資では、土地の条件だけでなく、完成後に入居者から選ばれる建物を計画できるかも重要です。
インテグラルでは、土地の形状や周辺の入居者層、競合物件などを踏まえ、土地ごとに間取りやデザインを検討しています。
公式サイトでは、石川県・富山県・福井県などで実際に建築した木造アパートの施工事例を確認できます。
インテグラルの新築アパート施工事例を見る
土地を持っていなくても土地探しから検討できる
土地を持っていない方が新築アパート投資を始める場合、土地を購入してから建物を考えるのではなく、土地を検討する段階から建築可能な戸数や想定賃料を確認することが重要です。
インテグラルでは、土地の仕入れから、その土地に合わせたアパートの設計・建築まで提案しています。
尼崎市のように駅によって土地価格と賃料水準が異なるエリアでは、土地価格だけを比較するのではなく、その土地でどの程度の賃貸収入を見込めるかまで一つの事業として確認する必要があります。
まとめ|尼崎市の再開発情報を土地選びにどう生かすか
尼崎市では現在実施中の法定市街地再開発事業はありませんが、阪神尼崎駅前、大物駅周辺、武庫川周辺では、居住環境や人の流れに影響し得る都市更新が進んでいます。
また、2025年は3,335人の転入超過となっており、大阪への交通利便性も尼崎市の住宅需要を考えるうえで重要な要素です。
一方、新築アパートの募集事例を見ると、同じ1LDKでも30㎡前後と40㎡前後、駅徒歩、路線によって募集賃料には差があります。
そのため、「尼崎市の再開発が進んでいる」「尼崎市の平均家賃は高い」といった市全体の情報だけで土地を選ぶのではなく、購入候補地ごとに収支を確認することが重要です。
- 土地の取得価格
- 建築可能な戸数
- 1戸当たりの専有面積
- 同じ駅勢圏の新築・築浅アパートの募集賃料
- 建築費・諸費用を含めた総投資額
- 現在の賃料水準でも事業収支が成立するか
再開発や新駅などの将来材料は、そのうえで中長期的なプラス要素として評価することで、より現実的な土地選びにつながります。
▶ 尼崎市ではじめる新築アパート投資 ― 駅近×設計×出口で勝つ実践戦略
▶ 兵庫県で始める新築アパート投資|神戸・西宮・姫路の狙い目エリアと成功戦略
・尼崎市「市街地再開発事業について」
・尼崎市「中央公園リニューアルオープン」
・尼崎市「都市再生整備計画(阪神大物駅周辺地区(第2期))」
・尼崎市「大物公園隣接地等活用事業者の募集について」
・尼崎市「(仮称)武庫川周辺阪急新駅について」
・尼崎市「人口と世帯数」
・尼崎市「令和8年度 施政方針」
・国土交通省「地価公示」
・SUUMO 賃貸掲載情報(2026年10月14日確認)
・株式会社インテグラル公式サイト・施工事例
※本記事は2026年10月14日時点で確認できる情報を基に作成しています。都市計画、事業スケジュール、募集条件等は今後変更される場合があります。
※掲載した賃料は募集賃料であり、実際の成約賃料を示すものではありません。
※公示地価は標準地の正常価格であり、個別の土地の実際の売買価格とは異なります。

